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[本]スティーブ・ジョブズ 成功を導く言葉
タイトルを読んで、「あ〜、あなたなら読みそうな本ね」と思われたことでしょう…(^_^;)
そこで、今回は「決してマニア向けの本ではない」ということを頑張って語ってみたいと思います!
この本では、今までジョブズがプレゼンやスピーチ、インタビュー、社内で語った台詞の数々の英文と秀逸な訳とともに、それにまつわるエピソードや解説が書かれています。
章立ては以下の通り。
第1章 新しいマーケットを創り出した言葉
第2章 ビジネスを成功へと導く言葉
第3章 孤高のブランドを築き上げた言葉
第4章 仕事に妥協しない信念の言葉
第5章 世界を一変させる革新の言葉
第6章 聴衆を魅了するプレゼンの言葉
第7章 揺るがないビジョンをつかむ言葉
第8章 人生を自ら切り開く言葉
「でもさー、これってアップルやスティーブ・ジョブズに特別な思い入れがある人が読むからグッとくるわけでしょ?」
「私にとっては、スティーブ・ジョブズもビル・ゲイツも、マイケル・デルも一緒だよ」
おっしゃること、分かります。もし、この本がビル・ゲイツやマイケル・デルの本だったら、私は間違いなく読んでいない。
分かった上で、是非ともオススメしたいのは、こんな方。
(1)スティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチに感動した方
(2)英語のスキルを上げたい方
(1)スティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチに感動した方
今までアップルの製品を使用したことがなくても、世界中に感動を与えたこのスピーチに心を動かされた人は私だけではないと思います。
彼が歩んで来た人生について、何の予備知識もなく聞いた人でさえ感動を与えたということは、彼のストーリー構成能力であり、人生経験に裏打ちされた強力なメッセージが込められていたからこそでしょう。
でもここで、もっと彼の人生について知っていることがあったとしたら?このスピーチの感動が、さらに深くなると思うのです。
彼がどういう考え方の持ち主で、何を目指し、どう社員を導いてきたのか?それが分かるのが、この本。
例えば。
このスピーチを聞いたことがある人なら、ジョブズがアップルを追い出されたことがあるのはご存知だと思います。
でも、彼を追い出した当時のCEOは、ジョブズが自ら説得してアップルに招いた人。この口説き文句は有名なのですが、この台詞を考えると、何とも切なさが増します。
この本を読んで、スピーチをもう一度聞き直すと、「これってこういうことだったんだ…」という思いとともに、感動が深まること間違いなしです!
(2)英語のスキルを上げたい方
この本で取り上げられている英文を読むと、驚くほど平易な単語が使われていることが分かります。
平易な単語の組み合わせにより、パワーを持つメッセージが生まれるということが、大変興味深いです。
ちょっと本からは離れますが、ここに、面白い統計がありまして、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、マイケル・デルがプレゼンで使用したテキストの分析がされています。
Bill Gates and Steve Jobs: Keynote text analysis
http://blog.seattlepi.com/microsoft/archives/110473.asp
一文に含まれる単語数や、難しい単語の比率、分かりやすさ、といった指標で、どれを取ってもジョブズのプレゼンが分かりやすい、という結論。
人々の心をつかむには、ストーリーの構成も重要ですが、分かりやすい表現を用いることも重要だということ。
そう考えると、英語の学習に対する姿勢も何となく変わってきませんか?
私は、中学・高校で習った単語を改めて見直そうという気持ちになりました。
例えば、buildという単語。
” I’m a product guy. I believe if you build great products, people would respond to that.”
私は、これを見て、「私だったら make product と作文するな」と思いました。なぜ build なのか?
ちょうど持っていた「ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100」によると、
“Build” には建造物のプロジェクト、つまり、計画に従って材料と努力を投資し、特定の段階を経て遂行されるというイメージがあります。そのため、よく考えられた計画と目的があるように響きます
とありました。
納得!!こうして、一つ一つ丁寧に英文を見ていくと、面白い発見があります。
それから、それぞれの訳が秀逸なので、「私だったら、どう訳すかな…」と考えながら読むのも面白いです。
ので、英語のスキルを上げたい方には、オススメです!
ちなみに、書店の規模によっては置いていないところもあると思うので、ご購入はアマゾンが便利です。
Add comment 2009年6月14日
[本]佐藤可士和の超整理術
佐藤氏は、NHKの「プロフェッショナル/仕事の流儀」で感銘を受けた人の一人。
でも、ここまでメジャーになり、書籍まで出されると、食傷気味になってしまう私。
ところが、先日、たまたま地下鉄のフリーペーパーで彼の主張を読んでみたところ、一転して著書が読みたくなってしまったのでありました。
「彼の著書から大いに学べそうだ」という予感もありました。
まず、表紙を見ると、「超整理術」というタイトルの下に英語のサブタイトルが付されています。
“Ultimate Method for Reaching the Essential”
「整理術」を単純に英訳したものではない。
ここに、この本で彼が最も主張したいことが込められていると思います。
「整理とは、物事の本質にたどり着くための手段である」ということ。
私がこの書籍から抜き出したキーワードは以下のとおり。
空間の整理ープライオリティ
情報の整理ー俯瞰
思考の整理ー思考の言語化、他人事を自分事に
特に、「空間の整理」は、私にとって耳の痛い内容。
情報の整理や思考の整理をするためには、日常生活も含めた空間の整理が必須であること。
普段から、「これは本当に自分にとって必要か?」と真剣に問い、優先順位を付ける作業が欠落しているために、悩むべきでないことで悩んで時間を無駄にしたり、自分の空間が整理できていないのだ、ということを痛感しました。
普段の生活態度が仕事にも通じる。それくらいの緊張感を持って日常生活を送りたい、と気持ちを改めました。
それから、書籍の内容からは離れますが、アートとビジネスの関係は、ますます密接になっているような気がします。
それは、アートとサイエンスの世界がお互いに補完しあうという関係。どちらの世界に属していても、両方のセンスが求められているということ。
佐藤氏をはじめとするアートディレクターやプロダクトデザイナーが注目されているのも、このような背景があるからに違いありません。
IDEOやPixarが、ハーバードビジネスレビューやウォールストリートジャーナルで取り上げられてきているのも、その現れでしょう。
どちらのセンスも、身に付けて行きたい、いや、身に付けなければいけない、のかも知れません。
Add comment 2008年11月24日
[本]「博士の愛した数式」
この本を読みたくなったきっかけは、東野圭吾の「容疑者xの献身」だった。
「容疑者xの献身」の中で、数学の魅力について語られている箇所から、数学の世界に対する興味が湧いてきた。「数学って美しい学問なのか」と。
「美しい」と表現されると、関心を抱かずにはいられない。
「博士の愛した数式」なら、数学の美しい世界が語られているような気がして、実際に読んでみた。
読んでみると、優しさに溢れた表現が、本当に心地よかった。
印象に残った文章は、こんなところ。
「確かに、今日の宿題の中では一番の曲者かもしれん。しかしさっき君は、実にうまく音読したね。(中略)味気ないドリルの問題が、一篇の詩のように聞こえたよ」
「正解さえ出せば宿題は終わり、というものではない。55へ到達する、もう一つ別の道順があるんだぞ。そこを通ってみたいたいと思わないのかい?」
分からないのは恥ではなく、新たな真理への道標だった
「途中止めしたら、絶対正解にはたどり着けないんだよ」
私は文系の人間ながら、「もったいない」感から、高校3年まで数学は履修したものの、得意でも何でもなかった。
むしろ、数学のセンスは皆無だな、と実感したくらいだった。
でも、学生時代に「数学とは美しい学問である」ことに気づけていたら、何らかの変化は私に起きただろうか?と、ふと思う。
いきなり数学が得意になることはないだろうが、世の中の見方は変わっていたかもしれない、と思ったりする。
Add comment 2008年11月1日
[本]ルネサンスとは何であったのか(その1)
恩師の最終講義(9/25)で、「古典を学ぶ」ことの重要性を教えられ、手に取ったのがこの本。
恩師のいう古典とは、ドラッカーやチャンドラーといった経営学の巨匠の著書のことだけれど、学部で美術史を専攻していた私としては、この本が目に入ってしまった。
決してロジカルな行動ではないと思いつつも、今ここで、ルネサンス時代を学んでおくことは、無意味なことではないと思えてきたのが、塩野氏の前書き。
私は、西欧が打ち立てた価値観が崩壊しつつある時代に生きるはめになった。中世を支配してきたキリスト教的な価値観の崩壊に立ち合ったルネサンス人と、近代を支配して来た西欧的価値観の崩壊に立ち会っている私。ならば、彼らが新しい価値観を創り上げるためにまず回帰した先が古代ローマなのだから、私も回帰し、それが何であったかを冷静に知ることが先決すると思ったのだ。
米国のサブプライム問題に端を発した金融危機によって、今まさに、日本経済も先行きが不安視されている世の中だ。
金融機関の再編成が国境を越えて行われている。
私たちの生活は、今後どうなるのか。
ルネサンスとは、「見たい、知りたい、わかりたいという欲望の爆発」であり、「キリスト教会が、一千年もの間、人々を押さえられていたからこそ、あの時代に知の爆発が起きた」のだという。
ここで前提とされるのが、既成概念に対して「なぜ?」と問うことだ。そこから、新しい価値観が生まれる。
先行きが不透明な世の中に行きている私たち。
ここで、「なぜ?」と繰り返し問い、答えを見つけ出すことに懸命になれば、キリスト教的価値観と戦い、新しい価値観を生み出したルネサンス時代が再び訪れるだろうか。
この本を手にした時を同じくして、出会ったのがこの記事。
A New Generation, Poised to Reinvent
“RenGen”の著書曰く、今日、私たちが直面している状況は、以下の2点でルネサンス期の直前との類似点があるそうだ。
- 一つの文明、文化が終わりを告げようとしている
- インターネットによって促進された創造の爆発
ここで気になるのが、もし第二次ルネサンス期が訪れるとしたら、どの場所から始まるのだろうか?ということ。
この記事で触れているように、やはり米国だろうか?
一方で、「日本頑張れ」という意見もある。
Japan’s Next Mission: Be Creative
いずれにせよ、私たちは時代の転換期にいることは確かなようだ。
これから数回に分けて、ルネサンス人がどのように新しい価値観を生み出してきたかを学んでいくことにする。
Add comment 2008年10月4日
[本]アップルとグーグル(グーグル編)
前回はアップルを前面に出したので、今回はグーグル編。
繰り返し語っている通り、私はアップルとグーグルのファンです。
私が両社に魅力を感じるのは、テクノロジーとアートが共存していること。
ジョブズ様も以下のように言っていますし、
“This is an illustration of Apple standing in the intersection of liberal arts and technology.”
「これは、われわれがリベラル・アートとテクノロジーの接点に立つ企業であることを示している」
(出典はこちら)
グーグルに美を感じるのはこんなところ。
でも、こんなことはアップルの製品やグーグルのサイトを見れば分かること。
“なぜ、優れた製品やサービスを生み出すことが出来るのか?”を探る道のりが、私にとって楽しみでもあります。
それに応えてくれたのが、林さんの本。
世の中には、アップルやグーグルを分析している論評は鬼のようにありますが、日本語となると限られてしまいます。
特に、グーグルは、NHKが特集すれば”人々のプライバシーに忍び寄る、何だか薄気味悪い会社”な感じになってましたし、分かりやすい”美味しい無料食堂”や”ワンダーランドなオフィス”だけが取り上げられたりします。
(かく言う私も、興奮しまくりましたが•••)
梅田さんも、日本でのグーグルの理解度を十分高めてくれました。
でも、本書の特徴は、アップルとグーグルが協力したら、どんなことが起こるかについての考察がされていること。
一冊で2社を理解することができる、まさに「一度で二度美味しい」本です(^_^)
これは私の思い込みかも知れませんが、この時期にこの本で言及されている内容が、これだけブックマークされたのは本書がきっかけだと思ってます。
■iPod にカバーをつけるについて
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/hayamiz/20080425/1209091236
■Googleの理念
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.google.co.jp/intl/ja/corporate/tenthings.html
最後に、HBRのグーグル特集記事からの引用をしておきます。
ちょっと前まで、全ての記事が無料で読めましたが、その期間を過ぎてしまいました。
もっと早くこのエントリを書けばよかった。。。スミマセン(>_<)!!
グーグルでは、エンジニアや研究者たちが、勤務時間の20%を、自分たちの好きなことに費やすことができる「20%ルール」があることは、本書でも触れられていますが、私が注目したのは、ここ。
As one new Google engineer put it in a blog: ” This isn’t a matter of doing something in your spare time, but more of actively making time for it. Heck, I don’t have a good 20% project yet and I need one. If I don’t come up with something I’m sure it could negatively impact my review.”
20%にしろ(3Mは15%ですが)、このルールに課された厳しさにしろ、3Mと同じじゃないの?って思いませんか?
エクセレントカンパニーとして賞賛され、組織の仕組みがアカデミックの世界でも明らかにされてきた3M。
たとえ、3Mの真似だとしても、です。
どの会社も、自らの組織に移植できなかった仕組みを、自らのものにしてしまったグーグルは、やはり只者ではないと思うのです。
Add comment 2008年4月29日